栃木県宇都宮キャンパスキャンパスブログ

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おおぞら高校 宇都宮キャンパスです。
おおぞら高校に在籍する生徒は、一年に一度屋久島にある本校で授業を受けます。「屋久島スクーリング」です。
その屋久島スクーリングでは、集合場所から屋久島までの移動の間はコーチが1人引率でつきます。今回私は、3年生の回のスクーリングの引率を務めました。引率した生徒は約30人、その中で宇都宮キャンパスから参加したメンバーは5人。中でも、特別な思いを抱いて参加した生徒がいました。K君です。
事の発端は昨年度まで遡ります。K君のマイコーチ®を務めることになり、正式な挨拶を兼ねた面談を行った時のことです。彼は胸を張ってこう宣言しました。
「1年次の時にはCOVID-19が流行っていたんだよ。そのせいで行けなかったスクーリングを完遂するのが、今の目標!」
しかし、屋久島は台風の通り道。この年のスクーリングは、不運にも直前に台風が発生して中止に...... 代わりの補講をしっかりと受けたものの、彼の思いは不完全燃焼に終わってしまったのです。
今年も、K君は面談で同じ目標を同じように語っていました。やはり台風が発生したものの、K君の願いが通じたのでしょう。その台風は、屋久島から逸れていきました。最初で最後の屋久島スクーリングに、彼は晴れて臨めることになったのです。

勇んで出発した彼の中にも不安はあったのでしょう。校舎の前でバスが止まると、「ここに5日間か」と、いささか緊張したような声でK君は呟きました。
初めて出会う生徒と仲良くやれるだろうか?
しっかり5日間、自分はやり抜けるだろうか?


きっと、そんな思いがあったのでしょう。
というのもスクーリングには、北は仙台から西は熊本まで、津々浦々のキャンパスから生徒が集まります。K君は誰かとリズムを合わせるよりも、ひとりで興味の対象に突き進むスタイルを得意とする生徒。そのため自ら誰かに何かを語ることは多々あれど、誰かと協力して何かをする、という経験は高校生活の中でも、ほぼ無かったのです。
ただ結論から申し上げますと、この心配は杞憂でした。
というのも、興味のあることを誰かに伝えたくてたまらない彼の情熱は、見知らぬ相手を前にしても一切変わることが無かったからです。それゆえクラスで何かアイデアが必要な時、口火を切るのはいつだってK君。時にそれが突飛すぎる意見でも、屋久島の先生が助け舟を出してくれます。少し時間はかかりましたが、K君はクラスの中へと次第に溶け込んでいきました。

中でも印象的な場面が、2つあります。
ある朝、K君の見ていた動画に興味を示した生徒が「何を見ているの?」と寄ってきました。たまたま近くで様子を見ていた私はびっくりしました。屋久島で初めて出会い、そこで初めて同じクラスになった、他のキャンパスの生徒とK君が楽しそうに談笑し始めたのです!(ちょうどこの記事で出ている写真のような状況でした)私は、その光景に目を見張りました。というのも、キャンパスでK君が自分から話しかける相手は専らコーチ。生徒同士で話している姿は、ほとんど見たことがありませんでした。そんな彼が、まだ出会って数日の仲間と自分の好きな話題で盛り上がれていることは、K君がとても大きな一歩を踏み出した瞬間に思えたのです。
もうひとつは、スクーリングの最終盤に行われる「問題解決実習」という授業の一幕です。この授業は、クラスの仲間とひとつの課題に協力して挑みながら、チームへの関わり方やまだ見ぬ自分自身の姿を発見する時間です。ワーク内通貨を数えて、チームの状況を確認しているK君ワーク内通貨を数えて、チームの状況を確認している黄色いシャツの男子生徒がK君です。しっかり仲間と歩調を合わせて取り組んでいるその瞬間を捉えました。これも普段過ごしているキャンパスでは、なかなか見ることのなかった姿でした。

課題の振り返りで、クラスのメンバーが、お互いの良いところを語りました。これらは、K君に贈られた仲間の言葉です。
「元気だし、誰に対しても同じように話せるのがかっこいい」「博識!」「ひとりで何かするってなっても堂々としている
いつでも一番槍を進んで買って出ていたK君は、いつしかクラスの仲間にとってとてもありがたい存在になっていたのでした。

生徒は、最後の夜にスクーリングを通して感じたことを文章で表現します。しっかりと全ての課題に挑み、そしてやりきったK君は「短くも長い5日間」と屋久島での日々を振り返って、こう記していました。
「今は、泣きたいほどここにいたいです」
生徒一人ひとりに様々な思いを抱かせ、まだ見ぬ自身の姿を知る時間となる屋久島スクーリング。
中学生の皆様向けにオンラインや実際に訪れることで屋久島を感じる機会も設けているほか、特に中学3年生の方には、キャンパスと屋久島をオンラインで繋いで、屋久島の先生とキャンパスのコーチ両方から話を聞ける日もあります。
島の不思議なパワーを感じてみたくなった方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度お問い合わせください。