2023年度
イメージした絵を丹念に表現
今年の作品のテーマは「あこがれ(人、物、社会)」。毎年、生徒たちの個性が光る、細部までこだわった作品が集まります。受賞作品はホームページに掲載するほか、屋久島おおぞら高等学校などに展示される予定です。
審査は日本マンガ塾・講師によるプロの目で行われる他、皆さんのSNSでの投票が鍵を握っています!
※投票期間は、9月18日(月)で終了いたしました。
審査の流れ
- 「一次審査」として、審査員による作品審査を行います。(9月初旬)
- 「投票」として、一次審査を通過した作品をおおぞら公式SNSに公開、一般の方も含めた投票を行います。(9月18日まで)
- 「最終審査」として、一次審査結果と投票結果をふまえて、審査員および大会運営本部が総合的に審査します。(9月下旬)
- 入賞作品を公式 SNS・ホームページ等で発表します。
結果発表!
マンガ塾の講師による審査に加え、SNSによる一般投票で、グランプリが決定しました!一般投票にご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
グランプリ
「あなたになりたい」
姫路キャンパス 蛍石さん
[作品への想い]
悠々と空を泳ぐことは私には叶わなかったが、小さな翼でならいつか同じ場所ではばたけるやもしれない。
仮にも高望みはしませんが、そんな心持ちで生きていきたいです。
Q:おおぞら杯に参加しようと思ったきっかけを教えてください。
1年次の初参加からから3年間参加し続けようと思ったからです。 なんでもいいので一度は入賞することを目標にしていました。
Q:参加して感じた自身の変化・発見について
教えてください。
描き込みすぎるきらいがあるので、いらない部分をいかに省くかを考えて普段は制作していますが、今年の夏休みは忙しく制作時間が少なかったこともあり、普段あまりできていない描き方で挑戦してみました。必要なものをシンプルにまとめることを意識しながらも寂しくなりすぎない画面づくりができたかなと思います。
Q:次の目標はありますか?
デッサンやクロッキーなど、空間を表現するための技術の向上や基礎を身につけたいと思っています。
Q:チャレンジしようとしているみなさんへ
メッセージをお願いします!
絵は描けば描くほど上達するらしいです。私も努力します。
準グランプリ
「Draw a longing」
湘南キャンパス 堀井佐和子さん
[作品への想い]
最初は、憧れる対象と憧れられる対象がわかりやすい絵の案をいくつか考えてみましたが、しっくりこなかったので、自分が憧れているもの、好きなもの、描いてみたいものをそのまま描いてみました。
Q:おおぞら杯に参加しようと思ったきっかけを教えてください。
学校に入った時から気になっていたので、去年1年次の時も参加して、今年も引き続き参加しました。
Q:参加して感じた自身の変化・発見について
教えてください。
考えていたスケジュール通りにイラストが進まず、大幅に遅れてしまったので、次はもっと早く描き始めるとか、描き方を考え直したりしたいです。
Q:次の目標はありますか?
今このイラストを見てみたら、直したい部分とか描き足したいものがあったりしてしまうので、来年はもっと計画性を持てていたり、1枚絵を書き慣れているといいなと思います。
Q:チャレンジしようとしているみなさんへ
メッセージをお願いします!
イラストはたくさん描いた分、たくさん見た分上手くなると思っているので、頑張ってください。私も頑張ります。
審査員特別賞
「ちっぽけな胸に描く未来」
春日部キャンパス みやこんぶ。さん
[作品への想い]
あこがれと聞くと子供の頃抱く純粋な正義感への関心を思い浮かべます。余計な物を知らず力もなくその年だからある美しさが描けていればうれしいです。
かつての英雄も忘れさられた世界。寂れたスラムのゴミ山で少年は何を思うのでしょう。これは彼の始まりの物語にすぎません。
Q:おおぞら杯に参加しようと思ったきっかけを教えてください。
高校入学まで出来なかった経験、学校生活で全力を尽くした挑戦と結果を残したくて参加をしました。私も青春したい!
Q:参加して感じた自身の変化・発見について
教えてください。
いままで立体の練習を十分にしていなかったのですが、今回の作品を制作するにあたって初めて立体やパース、背景を勉強しました。 最初は立体の四角も満足に描けず毎日時間を作って練習してなんとか完成までには絵に盛り込める程度になりました。 まだまだ付け焼き刃はありますが皆さん方から見て形になっていれば嬉しいです。
Q:次の目標はありますか?
背景や物品など初めての描画が多く慣れない構成のイラストでしたので手を慣らしてからまたこの様な顔を映さないイラストに挑戦してみたいです。
Q:チャレンジしようとしているみなさんへ
メッセージをお願いします!
学生時代は大事に、挑戦をしたと胸を張って言える経験を。学生の私達には実感し難いけれど大人になってみれば少ない時間です。後悔のない様に色々な事に挑戦してみてください。この学校はそれを最大限叶えてくれます。
総評
今回のおおぞら杯、過去最高の総数234作品が提出されたと聞きました。 こんなにも自分の中の何かを表現する人たちがいることに、素直に感動いたしました。
おおぞら杯も回を重ねるごとに作品のレベルがアップしていき、前回提出した人の今回の作品はみんな必ずそれよりも上手くなって提出してくれています。毎回のこの進化に驚かされます。 そしてどの作品も力作でひとつひとつの作品から、見る人に「感じてほしい」「伝えたい」という気持ちを感じ取ることができました。
その中でも、それぞれが自分の思い描いた世界を「ストーリー/物語」として伝えている作品が多くありました。 イラスト作品は物語の1シーンを切り取ったものでもあります。 まさにそれぞれのイラストの背景(世界観)として、 この絵の直前に何があったのか、 このキャラはその時どういった気持ちなのか、 を伝えることが大事になります。 最終選考に残った作品たちは、まさにそれぞれが考えた物語を見る人に伝える「魅せ方」に創意工夫されたことで、「その世界をもっと知りたい」と感じられるとてもいい絵に仕上がっていました。
今回受賞した人も、そうでない人もまずは「表現する」ということに時間を注いだ自分を褒めてあげましょう。 そして、もっともっと自分の好きな世界を「物語」として掘り下げ、 見る人をドキドキ、ワクワク、させる作品を作っていかれることを願っています。
日本マンガ塾 信濃 裕馬